2026年02月09日

形の文化会第82回フォーラムの特別講演のお知らせ

形の文化会第82回フォーラムを、2026年2月14日(土)13:30〜、オンライン限定・会員限定で開催します。
会員の研究発表、幹事発表と特別講演を予定しています。
聴講希望の方はこの機会に形の文化会へのご入会をご検討ください。

<タイムテーブル>
zoom管理者:山根千明
進行:粟野由美
13:30 開会/会長挨拶(井上尚之)
13:35 会員発表「環境(景観)デザインの発想に文化をどう使うか」(片桐尉晶)
14:05 幹事発表「量子コンピュータと2025ノーベル物理学賞から見た形の文化」(水野義之/京都女子大学名誉教授)
15:05 特別講演講師紹介(水野義之)
15:10 特別講演「量子力学の「形」をめぐって:国際量子科学技術年記念企画展の経験から」(河野洋人/国立科学博物館理学研究部)
16:10 休憩
16:20 質疑応答・総合討論
16:55 副会長挨拶(中村治)
17:00 閉会

・会員発表
発表者:片桐尉晶
題 目:環境(景観)デザインの発想に文化をどう使うか
概 要:
環境デザインには古い文化の継承(コピー)と新たなデザイン(創造)という背反した美的価値の提案が求められる。このため文化研究の成果を利用してイメージアビリティを内面化する手法を提案し、ワークショップを行った。この手法の解説と結果の報告である。

・幹事発表
発表者:水野義之
題 目:量子コンピュータと2025ノーベル物理学賞から見た形の文化
概 要:
2025年のノーベル物理学賞は「電気回路における巨視的な量子力学的トンネル効果とエネルギーの量子化の発見」に対して贈られた.受賞後の解説では,この発見を理論的に予言した物理学者の名前と,受賞者3人目による実験の博士論文の図が引用された.実際この研究は,マクロ系の量子力学が理論の予言通りであったことを,実験的に示したという面がある.しかし重要な点は,これが超伝導型の量子コンピュータの基礎になっている点にある.そこで今回の発表では、このマクロ系量子力学と,今回の量子コンピュータ実験の概要を紹介しつつ,最近のノーベル物理学賞から見た「形の文化」の課題について議論したい.

・特別演題
講演者:河野洋人(国立科学博物館理学研究部)
演 題:量子力学の「形」をめぐって:国際量子科学技術年記念企画展の経験から
概 要:
2025年は「国際量子科学技術年」(International Year of Quantum Science and Technology; IYQ)とされ、量子力学の100年を記念する催しが世界各国で開催された。国立科学博物館でもこの動きに呼応し、2025年10〜11月に企画展「量子の世紀」を開催した。一般に展示は、歴史資料やハンズオンなど、目で見たり手で触ったりできる「物」−−あるいは「形」−−を中心に構築される。しかし量子力学のように、抽象的な概念・理論によって構成され、しかもその著しい特徴として「非直観性」を有する対象については、そもそもどのように展示しうるかが自明でない。本講演では、同企画展の監修における試行錯誤を紹介することで、量子力学がいかに(展示物として)「物質化」されうるか、量子力学の「形」とは何か、を考える機会としたい。

講演者プロフィール
専門:科学史
所属:国立科学博物館理学研究部
研究活動:19〜20世紀の物理科学史、とくに日本の現代物理学史を中心に研究。また国立科学博物館の研究員として、科学史資料の収集・保全や展示の制作などにも取り組む。
posted by 形の文化会 at 14:24| 東京 ☀ | TrackBack(0) | 2025年度の活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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