2017年03月15日

『ジャータカものがたり あわてんぼうウサギ』(小学館)のお知らせ

形の文化会会員の中川素子先生が文を担当した絵本『ジャータカものがたり あわてんぼうウサギ』(絵/バーサンスレンボロルマー、 文/中川素子、小学館、ISBN9784097267072)が2017年3月13日に出版されましたのでお知らせします。
小学館のサイトに6ページぶんを試し読みできるサービスがあります。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09726707

あわてんぼうウサギ01.tiff

あわてんぼうウサギ02.tiff

サイトの解説を一部引用します。

「おしゃかさまの前世の物語として、547話あり長く語りつがれてきたジャータカ物語の中でも、子どもに伝え話を絵本にしました。まず初めは、「知恵」についての物語です。」

是非書店にてお求めください。
posted by 形の文化会 at 21:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 会員便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月06日

第66回フォーラム「日本の美のかたち」研究発表ご報告

続きまして、3月5日(日)に開催されました第66回フォーラム「日本の美のかたち」における、会員による研究発表を報告します。
なお今回の5件の研究発表は、それぞれ論文にまとめ、次号「形の文化研究」誌にて発表予定です。
学会誌編集委員会からの告知をお待ちください。

・研究発表
@ 13:05〜13:35「「破鏡飛上天」をめぐって」
白 雲飛(大阪府立大学客員研究員・国際日本文化研究センター共同研究員)
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「破鏡飛上天」に読み解く月相に映した男女の絆や感情のうつろいは、古今東西、時代を経ても変わらぬ真理、心理でありながら、新しさも感じさせる内容でした。

A 13:35〜14:05「16世紀における風流踊装束の変遷」
小出 真理子(湘北短期大学 講師)
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このたびの会場となった京都の室町はまさに、500年ほど前に風流踊りが賑わいを見せた場であり、時空を超えて、人々の活き活きとした様子が伝わってくる内容でした。

B 14:05〜14:35「国連持続可能な発展目標17枚のポスターの図」
井上 尚之(神戸山手大学 教授)
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先頃、国連が制定・発表した「持続可能な発展目標」に関する啓発マークに対する評価を基底に、地域的環境の特色や生活習慣の違いを超えて共有できるグローバル・スタンダードたるビジュアル表現について考えさせられる内容でした。

C 14:35〜15:05「構造主義批判―文化の型研究の立場から」
森 貞彦
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20世紀の社会科学の代表的思想と捉えられてきた構造主義は西欧の無意識的なエスノセントリズム、すなわち人間の精神における言語の役割の過大視から生まれた思想であり、今、我々がすべきは、ルース・ベネディクトが『文化の型』で暗示したように、いろいろな文化の型についての知識を豊富にしてそこから人類のもっとも望ましい進路を探し出すことではないか、という内容でした。

D 15:05〜15:35「緞子の特性を最大化する絹の経糸緯糸同色緞子の質感と美的評価に関する文化的考察〜図柄織物における配色のバルールと艶めき印象の効果について」
粟野 由美(東京造形大学 教授)
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内田繁氏が遺した「今を際立たせるためにしまう」美学をめぐり、経糸緯糸同色の和服(綸子)、古帛紗(緞子)があらわす変化(へんげ)の現象を、茶室における包囲光のシミュレーションによる分光測定、印象評価実験を用いて、うつろの美としてひもとく内容でした。

以上、5件の研究発表に続いて、山口源兵衛氏による、帯の実物を手に取りながらの特別講演「染織文様の意味世界」を拝聴すると、6件がそれぞれに結び合っていることが感じとれるフォーラムでした。

次回のフォーラムは2017年6月25日(日)、東京で開催する予定です。
会員の皆様は研究発表のご準備をお願いします。
非会員の聴講も歓迎しますので、ご予定ください。

余談ながら、この記事、当ブログの100件目でした。
posted by 形の文化会 at 18:27| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 2016年度の活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第66回フォーラム(京都)のご報告

去る3月5日(日)、京都は誉田屋源兵衛株式会社を会場に、「日本の美のかたち」をテーマとする形の文化会第66回フォーラムを開催しました。

形の文化会会員5名の研究発表の後、創業280年の伝統を持ちながら斬新な経営手法でご活躍の誉田屋源兵衛株式会社代表取締役・山口源兵衛氏による特別講演「染織文様の意味世界」。
山口源兵衛氏お示しの工芸帯に込められた手仕事の数々、日本の至宝、まさに極上の品々目に麗しく。
その後、古茶家「素夢子」にて懇親会という、充実した一日でした。

本稿では山口氏の講演、続いての懇親会について報告します。

特別講演「染織文様の意味世界」にて、もの作りに込められた物語を語る山口源兵衛氏。
手にしておられる作品はラピスラズリで柄を織り込んだ逸品。
黒字に白抜きの粋なお召し物は、井筒崩し紋様をアレンジしたもののようで、御上への抵抗の意ですな、と笑っておられました。
着物も帯も斯様にメッセージなのであります。
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講演の後、お示しの品々を一目近くで見よう、もっと詳しく聞いてみたい、という聴講者に、惜しげも無く開示し、質問に応える山口氏。
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研究会を繰り広げた板の間に面した中庭にあるひょろりとした一本の梅の木。
山口氏の講演を拝聴した後には、大きな意味をもってそこに据え置かれていることが伝わってきます。
講演内容は次号の「形の文化研究」誌にて報告したいと思います。
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場所を移して、誉田屋さんから徒歩数分に位置する古茶家「素夢子」。
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内容は韓国料理ですが、店舗空間は、インドから東アジアにかけて、日本も含む広範な地域から収集した資材、建材、家具、道具、部品などを見立てて構成されており、ひとつひとつの来歴について、山口氏直々にご紹介くださいました。
思わぬところに本来の用途とは異なる役割を与えられてこの世に存在しつづける、かつて人が何かを思い、作ったもの、はるばる海をわたり京の室町に辿り着いたものたちに囲まれて、今日一日を振りかえる和やかなひとときでした。
posted by 形の文化会 at 17:25| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 2016年度の活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする